自己紹介
名前:匿名
出身高専:非公開
学科順位:1年27位 2年22位 3年13位 4年4位
受験年:2019年
受験大学(受験科目):東北大学電気情報物理工学科電気情報関係5コース
併願大学:筑波大学情報学群情報科学類(単願) 広島大学工学部第二類
部活や資格:帰宅部 TOEIC815点
なぜ編入をしようと思ったか
一番大きな理由は、自分がどれぐらいできる奴なのかを知りたかったからです。要は力試しのつもりで編入学試験を受けました。
自分には「○○の研究がしたいから」とか「○○研究室に入りたいから」などの真面目な動機が一切ありませんでした。
学年ごとの勉強内容
1~3年
何もしていませんでした。
成績を見たらわかると思いますが、先輩たちの謙遜とは違ってほんとに何もしてませんでした。旧帝大に合格した人たちの中で一番成績が悪いのではないでしょうか。
4年
4~7月
学校強制のTOEIC IPを受けました。勉強なしで395点でした。
勉強はまだ始めていません。
8~9月
インターンを楽しんだり普通に夏休みを過ごしました。
情報収集がメインでDUOを一周しただけでした。
10~11月
徹底研究とTOEICの勉強を始めました。
徹底研究は難しすぎて泣きそうになりながらやってました。体験記なんかで「徹底研究は解説も丁寧で簡単でした」とか書いてる人は全員天才だと思ってました。今だからわかりますが彼らは試験を全部終えた時の仕上がった状態で本の感想を書いたんだと思います。
11月にまたIPを受けました。745点でした。
12~1月
エッセンスを始めました。引き続きTOEICに力を入れてました。
1月に公開TOEICを受けました。815点でした。
この結果を受けて第一志望を東北、滑り止めとして筑波と広島を受けることを決めました(結果が出たのは2月でした)
2月
演習力学、電磁気学演習を始めました。難しすぎて泣きそうになりながらやってました。徹底研究も引き続き継続してやってました。
2月は忙しくあまり編入学試験の勉強ができませんでした。
3月 春休み
徹底研究を終え過去問特訓を始めました。A,B問題が意外と解けてうきうきしていました。C問題は難しすぎて泣きそうになりながらやってました。徹底研究は3周しました。
黄色2兄弟は2周ずつしました。終わり次第物理は過去問に入りました。
5年
4~6月
数学は過去問特訓と過去問を並行してやってました。大学編入のための数学問題集も始めました。
物理は過去問オンリーでした。
6月に広島大学を受けました。受かってて安心しました。
7~8月
筑波大学を受けました。問題を解き終わって見直しも終わったときに合格を確信してトイレに行きました。当然合格してました。
筑波が終わり次第東北の対策を始めました。
具体的には編入数学入門、エッセンス、名門の森、鎌田の理論化学、有機化学、福間の無機化学を始めました。受験で最もきつかったのは徹底研究をしている頃と、化学を始めた頃でした。
試験当日
試験内容
詳しくは過去問を請求してください
数学
問題1 空間図形 ・・・10割
問題2 積分漸化式・・・4割
問題3 行列・・・10割
物理
問題1 剛体滑車・・・10割
問題2 同心球の電位、静電容量、エネルギー・・・10割
問題3 波動、屈折について・・・8割
化学
問題1 クラウジウス・クラペイロンの式・・・1割か0割
問題2 鉄についての知識・・・10割
問題3 アニリン、芳香族について・・・5割
数学8割、物理9割、化学5割ぐらいだと思います。
数学と物理は時間があれば10割とれていたので悔しいです。数学は難化していたので大体の人が6割ぐらいだと思います。物理はいつも通りでした。化学は問題1が誘導なしの物理化学でした。問題3の有機化学も難化していました。化学はできた人で7割、平均4割とかじゃないでしょうか。
筆記試験全体として難化していました。
東北大学は数学、物理、化学、英語(TOEIC)の計400点、専門科目の成績、調査書、面接の計300点の合計で合否が決まります。どちらかがボーダーに届かないと足切りをされます。自分は成績がひどかったので(専門科目38科目中18科目が優ではなかった)、足切りだけが心配でした。逆にボーダーさえ突破していれば合格している自信はありました。
面接
部屋の前で待っているときに中から「式だけじゃなくその意味も覚えててね」みたいな声が聞こえてきて冷汗が止まりませんでした。
しかしいざ面接が始まると毛色が違いました。
以下、聞かれたこと、言われたことを箇条書きにします。
- 志望動機
- (○○研究室(制御系)に行きたいと伝えると)必ずしも希望の研究室に入れるわけじゃないけど大丈夫?あと希望の研究室に入れなかったときに第二、第三希望はある?
- 勉強以外で頑張ったことはある?
- (自転車で四国一周をしたことを伝えるとそれについての質問を当分されました)
- 得意科目、苦手な科目
- (得意科目が力学と答えたので)制御工学に力学がどのように役立つ?
- 制御工学についての簡単な口頭試問
- 併願校
やはり口頭試問がありましたが、自分のは相当ゆるいほうでした。全然答えられなかったけど…
他の人は激ムズの質問もされてました。ですが、あまり合否には関係ないように思います。
面接室が3つあったのですが、部屋によって諮問の難易度が違う説、筆記ができた人できなかった人には優しい説、など色んな説が飛び交ってました。
後輩に伝えたいこと
参考書、過去問などでやるべきところ、飛ばすところは明確にするべきです。時間は大切にしましょう。
面接についてですが、勉強で頑張ったこと、勉強以外で頑張ったことは言えるようにしましょう。自分は英語の勉強と四国一周についてそれぞれ喋るつもりでした。面接でアドバンテージを得ようとするなら口頭試問で完答するのではなくこういう質問でインパクトを残すほうが大事だと思います。実際、四国一周は相当感触がよかったです。
また志望動機は固めておきましょう。前述した通り自分はろくな志望動機があなかったので、楽しそうな研究室を探しそこに行きたい感を出しました。入れば勝ちですから、自分をだます勢いで志望動機は固めるべきです。
自分は成績がとても悪いですが合格できました。
これが筆記試験がよかったからなのか、300点のうち面接の配点が大きいからなのかはわかりませんが、チャンスがあるということを言っておきたいと思います。無名高専出身で成績も悪いやつでも旧帝大に合格できることを証明できたのは嬉しいです。これが励みになれば幸いです。
使った参考書
まず使った参考書と周回数を書きます。すべて問題を選んでやりました。
数学
- 編入数学徹底研究(3周)
- 編入数学過去問特訓(3周)
- 編入数学入門(2周)
- 大学編入のための数学問題集(3周)
- 徹底演習(1周)
物理
- 物理のエッセンス2冊(3周)
- 名門の森2冊(2周)
- 演習力学(3周)
- 電磁気学演習(3周)
- 大学生の初等力学(2周)
- 大学生の電磁気学(2周)
- 基礎物理学演習(1周、後藤憲一先生著)
- 詳解電磁気学演習
- 詳解力学演習
化学
- 鎌田の理論化学
- 鎌田の有機化学
- 福間の無機化学
- 基礎問題精講
- (化学は周回数忘れました)
TOEIC
- 金フレ
- 公式問題集4
- 精選模試リーディング(この3つは何周もしました)
- 公式問題集1~3(一周ずつ)
おすすめ参考書
数学
徹底研究、過去問特訓はまあ鉄板です。おすすめは大学編入のための数学問題集です。解説が一番丁寧です。とくにベクトル空間はこれで事足ります。また、東北大学を目指している人は編入数学入門を絶対にやるべきです。漸化式もありますし、特に空間図形の章がかなりいいです。
物理
物理は正直おすすめはありません。黄色い本は確かにすごくいい本なのですが無駄な問題も多いです。また大学生の~シリーズは数式の変形に無駄が多すぎます。黄色をやったあとに、答えのある過去問としてやるべきです。あと誤植も多いです。ただ詳解~シリーズは持っておくといいです。安心感がやばいです。
何が言いたいかというと物理は過去問が大切です。
化学
大学受験Doシリーズしかやってないのでおすすめは当然先述の4冊です。
ただ、来年も問題1はガチガチの物理化学だと思うので新たに対策を立てる必要があると思います。また、大学範囲も徐々に増えている気がします(有機化学)。
TOEIC
単語は金フレ、リスニングは公式問題集、リーディングは公式問題集でレベルを上げてその後精選模試、がおすすめです。
と、偉そうに言ってますが正直僕は英語が得意なのであまり参考にならないかもしれません…
実際TOEICの勉強時間は120時間程でした。