編入体験談

2025年:東京大学 工学部 社会基盤工学科

自己紹介

名前:S
出身高専:函館高専 社会基盤工学科
学科順位:1年次:2位 2年次:4位 3年次:4位 4年次:2位
受験年:2024年
受験大学(受験科目):東京大学 工学部 社会基盤工学科
併願大学:埼玉大学 (合格) 筑波大学(出願したが未受験)
部活や資格:バドミントン部 TOEIC810点(4年2月 提出)
TwitterID:@sei_0511_s

なぜ編入をしようと思ったか

なんとなくで京大面白そうだから入りたいとか思っていましたが、化学、物理に加えTOEFLの提出が必要なことを知り諦めました。京大を見たついでに東大も見ておくかと思って募集要項を見ると私の希望学科は英語と数学の二科目で受験できると知りもしかしたらいけるんじゃないかなと淡い希望を抱きました。あと東大行ったら日本一ってかっこいいなとか私の在籍する高専史上東大編入者はいなかったのでその一人目になれたらかっこいいなとかいう浅すぎる志望動機も含まれます。

学年ごとの勉強内容

1~3年

1、2年は何もしてません。

3年の夏あたりにZENPENの存在を知りました。体験談を読む中で色々な大学に編入できることを知り、志望動機にも記述したように東京大学の受験を考えるようになりました。

軽く勉強して臨んだ3年全員強制のTOEIC IPでは550点でした。数学は徹底研究、マセマの常微分方程式、線形代数をやり、英語は単語はDUO3.0、英訳は和文英訳のハイパートレーニング、和訳は基礎英文解釈の技術100とポレポレを使いましたが、基礎がなってなかったので全くわからずほぼ全て太刀打ちできませんでした。TOEICは金フレ、文法特急、精選模試をやり、1月にTOEIC IPを受けて715点を取りました。

3ヶ月弱くらい勉強しましたが燃え尽きてここから何もしなくなります。

4年前期

何もしてません。

4年後期

年明け前くらいから流石に受験への焦りを感じ、1週間くらいTOEICの勉強をして挑んだ公式テストで720点でした。東大受験するなら最低でも800くらいは欲しいなと思い1ヶ月ほどTOEICの勉強を1日2,3時間やって2月に810点を取れたのでここでTOEICを終了し、このスコアを東大に提出しました。

数学は3年にやっていた範囲もほぼ全て忘れていたのでもう一度初めから徹底研究を1周し、ベクトル・行列・行列式徹底演習で線形代数を、マセマの複素関数で複素を、確率は細野で基礎固めを行いました。一通り基礎をさらったあとは、過去問特訓、大学編入のための数学問題集、大学編入試験問題数学/徹底演習を使ってひたすら演習を重ねました。東大の過去問も見て解けそうな分野も問題集感覚で解いたりしていました。

英語も3年と同様の参考書+ドラゴンイングリッシュ、やっておきたい英語長文500、鉄壁を使って勉強していました。

受験勉強全体を通して数学と英語は大体5:1くらいの比率で勉強していました。
1日の平均勉強時間 4〜5時間

5年前期

ここから受験まではほとんど過去問をひたすら解いていました。例年と傾向が少し違ってわからないような問題は、わかる小問のみ解いてあとは解けなくてもいいや精神で解けるところを確実に取りに行くことを意識し、過去問に取り組んでいました。確率が苦手だったので、確率は誰でも解けるような問題だけ書いて残りの大問三つで点数を取りに行く作戦を立てて過去問もその作戦通りに解いたりしていました。

英語はポレポレやハイパートレーニングをやりつつ過去問を解き、英語の先生に添削をお願いしていました。
1日の平均勉強時間 4〜5時間

試験当日

試験内容

英語

1. 英文和訳
例年通りです。まあまあできました。

2. 和文英訳
英語にしづらい長い文章って感じで自分的にはきつかったです。なので頭に出てきた単語そのまま書いてめちゃくちゃ適当になんとか埋めました。

3. 長文
下線を引かれている単語が本文中ではどんな意味で使われているかみたいな問題と⚪︎×問題が出たのは覚えています。単語帳やっていないせいでその単語の本来の意味すらわからなかったので適当に前後にあった英文そのまま書きました。

数学

1. 微分方程式
小問3つあって簡単だったと思います。2問目がぱっと見ややこしそうでしたが置換の誘導付きだったのでただの作業でした。

2. 確率
二つの袋があって赤と白二色の玉を入れ替えてAの袋に赤色が⚪︎個入ってる確率がどうのこうのみたいな問題でした。(1)の枝問が3つ、(2)の枝問が4つだったと思います。(1)は誰でも解けるような問題だったのでそこだけめちゃくちゃ丁寧に状況説明しながら解いて(2)はまるまるすっ飛ばしました。

3. 複素関数
小問3つありました。計算量が多くて結構大変でした。(3)は今までと少し違うタイプの複素積分でしたが、途中まで解いて最後は方針を書いて終わりました。

4. 線形代数
問題に示された変換を行う行列についての問題でした。これも計算量が多くて最後の小問1個半解ききれずに時間がきてしまいました。

面接

  • 第一/第二志望の志望動機
  • 橋梁の性能評価について何か問題点・改善点(志望動機で触れた)
  • 卒業研究について
  • (卒業研究の)仮設橋について詳しく
  • 部活についてのアピール
  • 自分の得意、不得意科目

もっと卒研とか志望動機深掘りされるもんだと思ってましたが意外と普通の質問されて困惑しました。詰まって固まる場面もありましたがなんとか全部答えられました。

後輩に伝えたいこと

私は二科目受験で物理がないので三科目受験の学科の人には通用しないかもしれませんが、案外受かるもんなんだなと思いました。

そもそも私の高専には一般で受験する人が少なく、大多数が就職、推薦進学を占めるため、東大を受けるなんて言う人はそうそういないらしいですが、多分みんなそういう進路が頭にないから受けないだけで受けたら意外と受かったりすると思います。なので東大ってだけで受験を敬遠するのではなく積極的にチャレンジしてみて欲しいです。

4年の冬に受験勉強再開した時は現実的に志望校を落とした方が良いと思っていましたが、受ければよかったという後悔を残したくなかったため東大受験に向けて遅いスタートながらも頑張りました。結果受かったので良かったですが、周りはもっと早くから勉強を始めている人が大半なので受験を決めたのであれば早めに勉強始めた方が絶対にいいです。受験勉強はしていなくとも、私みたいに3年の終わりくらいに東大受けたい!と漠然と考えているだけでも違うと思うので、志望校は早めに決めてそれを意識していると受験への気持ちも維持しやすいと思います。

あまり進学に強くない高専にいる人も積極的に受験してみてください。意外と受かったりするかもしれませんよ。

オススメの参考書

英語

  • ドラゴンイングリッシュ
  • ハイパートレーニング和文英訳編
  • やっておきたい英語長文
  • DUO3.0
  • 鉄壁
  • ポレポレ

数学

  • マセマ演習 複素関数
  • 複素関数攻略への一本道
  • 過去問特訓
  • 編入数学徹底演習
  • 編入のための数学問題集
  • ベクトル・行列・行列式徹底演習
  • 細野確率

大学編入を目指す高専生向けの編入模試