編入体験談

2024年:横浜国立大学 理工学部 化学・生命系学科 化学EP

自己紹介

名前:リニアモーターカー
出身高専:東北高専
学科順位:2年次:25位 3年次:17位 4年次:17位
受験年:2023年
受験大学(受験科目):横浜国立大学 理工学部 化学・生命系学科 化学EP
併願大学:岩手大学、東京都立大学
部活や資格:水泳部、TOEIC:630点

なぜ編入をしようと思ったか

まだ働きたくない、有機化学の研究がしたかったから。

科目ごとの勉強方法

数学

出題範囲:線形代数、微分方程式

編入数学徹底研究、過去問特訓の該当範囲を解きました。線形代数は傾向が顕著に見られるので過去問のみでも全然行けると思います。微分方程式はu=y/xと置く形や三角関数の積分を抑えておくと良いと思います。

物理

出題範囲:力学(質点or剛体)

学校の教科書、リードα、大学生の初等力学を解きました。運動量保存則、力学的エネルギー保存則など、力学の基本を抑えれば解ける問題がほとんどです。初等力学は個人的にレベルが高かったので、力学有識者以外の人は高校化学の参考書から始めることをお勧めします。

化学

出題範囲:高校化学全般

学校の教科書、リードα、化学重要問題集を解きました。専門科目の対策である程度は解けます。高分子の用語問題は過去4年間連続で出題されているので抑えておくと良いと思います。

英語

横国は英語の試験の代わりにTOEICの提出があります。

TOEIC結果
10月:330くらい(IPテスト)
11月:505(L325 R180)
1月:570(L345 R225)
2月:605(L350 R255)
3月:630(L310 R320)

金フレ、はじめてのTOEICL&Rテスト(赤いやつ)、出る1000、公式問題集7、9を解きました。3月の結果は出る1000でReadingを伸ばすことができましたが、Listeningでやらかしてしまったので悔いが残る結果となってしまいました。

専門科目

無機化学

授業資料、基本無機化学、無機化学演習を解きました。教科書の内容を暗記し、言葉で説明できるようにしました。

有機化学

工学のための有機化学、東京化学同人の有機化学演習を解きました。命名法、立体、マルコフニコフ則とアンチマルコフニコフ則、シン付加とアンチ付加、Sn1Sn2、E1E2、ケト・エノール互変異性などの用語を理解する、反応機構を書いて生成プロセスを言葉で説明できるようになるまで問題を解きました。参考書をみてもピンとこなかった部分は、もろぴー有機化学・研究ちゃんねるさん、sin有機化学さんのYoutubeで勉強していました。

物理化学

化学熱力学中心の基礎物理化学、物理化学の基礎、PEL物理化学、演習 物理化学を解きました。熱力学、全圧と分圧、反応速度の範囲を完ぺきにすればほとんど解けると思います。

分析化学

基礎分析化学演習、定量分析化学を解きました。濃度、ランベルト・ベールの法則(A=εcl)、イオン強度、中和滴定、キレート滴定、pHの計算が出るので沢山の問題に触れて計算に慣れましょう。

ちなみに量子化学は出題されません。

試験当日

試験内容

一般科目、専門科目が二時間ずつあります。一般科目は化学EP、化学応用EPのみ二時間で、他の系は数学と物理のみで80分です。試験問題はサイバーカレッジというサイトに三年分の過去問が掲載されているのでそちらを見てください。

試験の手応え

一般科目

数学:8割
物理:8割
化学:6割

専門科目

無機化学:9割
有機化学:5割
物理化学:10割
分析化学:7割

面接

専門科目が終わった二時間後に面接があります。携帯電話の使用も許されるので、自分は好きな音楽を聴きながら対策しました。

面接官は5人いました。(一人が進行、三人が交互に質問、一人がメモ)
聞かれた内容は以下の通りです。

  • 志望動機
  • 卒業研究
  • 得意科目と苦手科目とその理由
  • 一番印象に残った実験とその理由
  • 入学後に勉強以外に何がしたいか
  • 卒業後のビジョンは?
  • 併願校と優先順位

面接時間は約10分です。とても穏やかでほぼ会話状態でした。

後輩に伝えたいこと

以下、編入試験に向けてのアドバイスです。

1. 成績は上位をキープする

授業内容を理解すること、定期試験で高得点を取り高順位をキープするべきです。自分は四年次の夏まで日々の勉強をサボった上、編入対策にとりかかったのも9月頃で大きく後れをとった状態でのスタートだったため、非常に後悔しました。自分の選択肢を一つでも増やすためにも日々の勉強は怠らないようにしましょう!

2. 過去問を早めに解く

編入したいけど何をしたらいいか分からない人は、過去問から始めてください。
過去問に取り組む→傾向を知る、分からない部分を浮き彫りにする→参考書などで復習する→過去問に再度取り組む…

このサイクルの繰り返しで効率良く理解度をアップさせることができます。また、復習するときは、なぜ間違えたのかをはっきりさせて再度同じ問題に出会ったときは解けるようにする、間違えた問題の周辺の範囲も同時に復習するようにしましょう。分からない問題は絶対そのままにしないようにして下さい!

3. 短期的、長期的な目標を定める

今日はこの単元をやる、今週はこの参考書をやる、今月はこの教科を終わらせるというようにそれぞれの期間で目標を定めましょう。

4. 勉強しやすい環境を作る

自宅で集中できない時は図書館や研究室に行き、勉強する習慣を身に着けましょう。他にも自分は、同じクラスの編入仲間と情報共有したり、Studyplusで勉強記録をつけたりしてモチベージョンを維持していました。

編入試験は情報戦とよく言われますが、やはり最後に必要なのは諦めない心です。最初からやれとは言いませんが、娯楽(ゲームや遊びなど)をシャットアウトして一日10時間を目標に勉強しましょう。途中で投げ出したくなった時は受かった自分の姿をイメージしてください。第一志望の大学に合格するために死ぬ気でやるという強い気持ちがあればきっと受かると思います。頑張ってください!

オススメの参考書

  • 有機化学演習 基本から大学院入試まで
  • 化学熱力学中心の基礎物理化学
  • 基礎分析化学演習
  • 化学重要問題集
  • 大学生の初等力学
  • 編入数学徹底研究