編入に役立つ

【京都大学編】編入試験の傾向と対策をまとめてみました!

はじめに

一般の試験と大きく異なり、情報が少ない編入試験にはどのように取り組んでいけばよいのでしょうか?

この記事では、京都大学編入試験の基本情報および傾向・対策やおすすめの併願大学など、合格に近づくための情報をまとめています。この記事を参考にすれば、充実した受験ライフを送れること間違いなしです。

※この記事は、「高専テクノゼミ」の提供でお送りします!

基本情報

キャンパス

国内に複数のキャンパスを有しています。

主に吉田キャンパス、宇治キャンパス、桂キャンパスがあります。基本的には4年間吉田キャンパスで過ごすこととなります。ただし、桂キャンパスには地球系、建築系、電気系、物理系、化学系の研究室が多いため、工学部の場合は4回生に桂キャンパスに移動することがあります。また、研究室配属によっては宇治キャンパスに移動することもあります。

学科

高専から京都大学への編入は工学部、法学部、経済学部の3学部で認められています。特に工学部には、電気電子工学科、物理工学科、工業化学科、情報学科、建築学科の学科があります。編入試験受験生は、希望学科を第2志望まで提出して受験します。

出題科目

数学、英語(TOEFL)、物理・化学、専門(口頭試問)

入試時期

8月末

試験の傾向と対策

毎年の出題範囲が異なるため、幅広い知識と対応力が求められることが特徴です。全体的に見ると問題の難易度はそれほど高くありませんが、その分高得点を取る人も多く余計なミスが致命傷となります。

微分・積分、微分方程式の範囲が頻出となっています。しかし、数列やベクトル空間の分野が出たりと、とにかく範囲が幅広く予測が難しいため編入試験の典型的な問題集などで幅広く勉強する必要があります。

詳細範囲

過去5年分の問題(概要)と、過去問研究・過去問特訓の対応範囲です。

年度大問概要徹底研究過去問特訓
2020年大問11階微分方程式(線形、定数係数)、1階微分方程式(線形、定数係数)、初期値問題、1階微分方程式(線形、定数係数)、パラメータを用いた解の特性8章3章
大問2行列,固有値,固有ベクトル,行列のべき乗9章、12章4章、6章
大問3数列の定義と関係、ログの性質5章8章
大問42変数関数の定積分、2つの関数の内積6章、7章
13章
2章
2019年大問1逆行列,連立方程式,次数下げによる行列式の計算9章、10章4章
大問2不等式,定積分, 級数の和、級数の収束判定2章、5章1章
大問3行列の像,像の次元,核の次元,基底9章、11章4章、5章
大問4確率、重複を含む組み合わせ、重複を含まない組み合わせ14章7章
2018年大問1部分分数分解、三角関数の積分、指数関数の積分3章、4章1章
大問2固有値、固有ベクトル、ベクトルの内積・和・差11章、12章5章、6章
大問3変数分離法、一次微分方程式、オイラーの公式8章3章
大問4組み合わせ,条件付き確率,確率変数,期待値の計算14章7章
2017年大問1一般解、初期条件、一次微分方程式、定数分離法、連立微分方程式8章3章
大問2約数の数、公約数、最大公約数、倍率14章7章
大問3行列の固有値と固有ベクトル、行列のべき乗9章、10章4章
大問4部分分数分解、平均値の定理、2倍角の公式2章、3章、4章1章
2016年大問1一階微分方程式(ロジスティック方程式,変数分離型,図示)8章3章
大問2点の座標,曲線上の点,極座標,曲線の長さ,面積6章、7章2章
大問3マルコフ連鎖14章7章
大問4二項分布,条件付確率,微分方程式14章7章

京都大学の対策では、徹底研究のレベルは完全にマスターしましょう。過去問特訓に関しては、応用数学を含めてC問題まで解ける状態を目指しましょう。複素関数などの応用数学よりも級数・確率・漸化式といった高校範囲も含む内容のしっかりとした基礎と応用力が求められます。また、微分方程式と線形代数の難易度が高いため、余裕があればこの二つに関しては発展的な問題集などを含めて対策したい内容です。

おすすめ参考書


前節で紹介した徹底研究、過去問特訓以外の参考書を紹介します。

『細野真宏の確率が本当によくわかる本』

離散確率についてはこの本一冊でおおよそ対策できます。問題数が多く様々なパターンが載っているため、完璧になるまで解きましょう。

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『計算のエチュード』

学校の教科書・問題集の理解が十分で、大学編入の対策を本格的に始めるには余裕がある、といった方におすすめです。出題範囲は大学編入試験と異なる部分もありますが、基礎的な範囲の計算力・応用力が求められる京大では、こういった「方針の立て方」を身に着けておくと大きな武器になります。

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『マセマ』シリーズ

細かいところまで理解できる参考書となっており人気のシリーズです。一度教科書などで一通り勉強した後に使うことで効果が増大します。「演習」版の方は特に人気です。

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カレンダー

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『ベクトル・行列・行列式 徹底演習』

線形代数の発展的な内容を含んだ演習書です。高専で扱う一般的な教科書・問題集よりも一歩立ち返って深い内容まで扱ったものですので、高レベルの大学を目指す方にはおすすめの一冊です。京都大学の線形代数は出題範囲が多様なため、しっかりとした理解が必要です。

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図形

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『四畳半神話大系(休憩用)』

京都での淡い大学生活を描いた短編集です。京都大学への編入モチベを上げるのにおすすめです。

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おすすめの併願大学

東北大学

京都大学と同じく4科目の試験となっていることから併願大学としておすすめできます。受験の時期も京都大学の1週間ほど前であるため、最後の練習として受験することもできます。

名古屋大学

同じく4科目の試験となっています。受験の時期は8月初旬と、約1か月前に行われるため、名古屋大学を受験した後に弱点の修正をすることも可能です。

さいごに

本記事では、京都大学の傾向と対策についてご紹介しました。

受験科目が4科目+口頭試問と、他の多くの大学と比べて多く、幅広い能力が求められます。早期から勉強・対策をすることが合格のカギとなります。
傾向・対策や参考書など、本記事で記載した内容を参考にしていただけたらと思います。

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