自己紹介
[名前] S
[出身高専 学科]大阪府大高専 環境物質化学コース
[学科順位] 1年: 1位, 2年: 1位,3年: 1位, 4年: 2位
[受験の年]2018年
[受験大学 受験科目]京都大学工学部工業化学科
[併願大学]京都工芸繊維大学 高分子機能工学課程(学力入試 合格)
[部活や資格] 剣道部、女子学生有志団体
[その他経歴]TOEIC 790点(L410, R380)、TOEFL iBTスコア 78点(R25, L22, S14, W17)
[Twitter ID]@mikazuki_91
動機
京都大学を目指したのは高専1年生の時に教えていただいた数学の先生の影響が大きかったです。また、一般教養科目も含めてじっくり勉強したいという気持ちがあり2年次編入を志望しました。
試験勉強
1年
京都大学出身の数学の先生に出会い、とても影響を受けて編入を意識するようになりました。まずは学校の勉強を大事にしようと、定期試験に向けての自習が中心でした。
2年〜4年前期
2年生の時に京都大学化学研究所の「高校生のための化学」や、工学部のオープンキャンパスに参加しました。大学院生の方と実験やお話するなかで、とても刺激を受けました。、、大学に編入された先輩のお話を聞く機会がありました。こういった体験が自分のやる気につながりました。学校の勉強と平行しながら、編入試験に向けても少しずつ準備をはじめました。
4年後期
大学に進学することは考えていたものの、自分の進路に悩み始めました。12月頃には数学科など工学以外の分野に進むことを考えました。学校の先生に相談したりする中で気持ちが変わり、以前から目標だった京都大学工学部を目指すことにしました。
5年4月~
併願校として大阪大学基礎工学部、東北大学工学部を考えていましたが、自分の進捗状況から難しいと感じ、4月頃に受験を諦めました。
5年6月
併願校の京都工芸繊維大学の学力試験を受験し、合格しました。
5年7月~8月
精神的にとても辛い時期でしたが、最後の高専大会にも参加することができ、思い残すことなく試験に臨むことができました。
試験対策
数学
数学は苦手だったので、数学の準備は早めに始めました。2年生までは学校指定の問題集(高専テキストシリーズ, 森北出版)の難易度の高い問題を解いて先生に見てもらったりしていました。普段の授業+αを心がけていました。
3年生からは編入数学の問題集に取り組みはじめました。編入数学を1通り学んだところで過去問などを見ていきましたが、自分の実力が足りないと感じ、微積分や線形代数などの単元ごとの問題集に取りくみ、基本からやり直しました。結果的に時間はかかってしまいましたが、基本を見直すことで数学の力をつけることができたと思います。
京大は傾向として微積分・線形代数・微分方程式・確率から出題されることが多いと思います。
おすすめ参考書・問題集
編入数学 (基本)
「編入数学徹底研究: 頻出問題と過去問題の演習」桜井基晴著 聖文新社
編入数学の基本を身につけるのに良いと思います。
編入数学 (応用)
「編入数学過去問特訓: 入試問題による徹底演習」桜井基晴著 聖文新社
編入試験の過去問が掲載されており、難易度は高いです。
微積分
「弱点克服 大学生の微積分」江川博康著 東京図書
基本を身につけた上で、その次の1冊におすすめです。分量が多いので、余裕のある人向けです。
線形代数
「弱点克服 大学生の線形代数」江川博康著 東京図書
「大学生の微積分」と同様ですが、編入試験を超えた範囲の問題もあり、取捨選択が必要だと思います。
微分方程式
「弱点克服 大学生の複素関数/微分方程式」江川博康著 東京図書
1階常微分方程式の範囲しか勉強しませんでしたが、すっきりまとめられているので解法の整理ができました。
確率 1
「数学 場合の数・確率 分野別標準問題精講」森谷慎司著 旺文社
確率のはじめの1冊におすすめです。ただ期待値を扱っていないので、他の本で補う必要があります。
確率 2
「細野真宏の確率が本当によくわかる本」細野真宏著 小学館
期待値を含め難しい問題も扱っているので、演習を行うのに向いていると思います。
英語
小説を読むことが好きだったので、2年生の夏頃から洋書の多読を始めました。Kindleなどを活用しながら4年生の後期ぐらいまで継続して行い、多読が一番英語の力がついたと思います。また、インターネットの相互添削サイト「Lang-8」を使って英語で日記を書いて添削してもらったり、YoutubeでTEDなどの動画を見たりしました。TOEIC、TOEFL向けの対策は特にしませんでした。
TOEIC、TOEFLは早めに受験するようおススメします。
物理
3年生の夏から力学の勉強をしました。高校範囲の復習をしてから、大学教養レベルの力学の問題集に取り組みました。
他の科目の勉強に思った以上に時間がかかってしまい、電磁気学の勉強はあまりできませんでした。
◯おすすめ参考書・問題集
物理一般 (高校)
「秘伝の物理問題集」青山均著 学研
高校範囲を復習したい人向けです。
力学 1
「弱点克服 大学生の力学」石原邦彦著 東京図書
大学範囲の力学のはじめの1冊におすすめです。
力学 2
「弱点克服 大学生の初等力学」石川裕著 東京図書
ほとんどが実際の編入試の問題から出題されています。演習を行うのに良いと思います。初版では誤植が多かったですが、HPで正誤表が手に入ります。
化学
他の試験科目の対策で時間がかかってしまい、化学の勉強はあまりできませんでした。高専では化学科ですが、専門の勉強が苦手だったので有機化学や物理化学の復習を少ししました。
◯おすすめ参考書・問題集
有機化学
「大学への橋渡し 有機化学」宮本真敏, 斉藤正治著 化学同人
有機化学の基礎的な部分がすっきりまとめられています。
物理化学
「単位が取れる物理化学ノート」吉田隆弘著 講談社
物理化学の基本が丁寧に解説されており、演習問題を行うことで理解を深めることができます。
試験当日
試験当日は家から試験会場に向いました。電車が不通になることも想定して早めに会場付近まで到着しました。
初日の学力試験ではスーツ姿の受験生もいましたが、普段の服装の人も多かったです。昼食を買い忘れてしまい、学生食堂で頂きました。
試験内容
数学:7〜8割
物理:4〜5割
化学:4〜5割
電磁気は全く対策していなかった電気回路からの出題で、白紙で提出しました。
面接
面接では専門に関する質問はありませんでした。志望動機や、入学後どのような勉強をしたいか、大学卒業後の進路はどうするか等の一般的な質問で、時間は10分くらいでした。
後輩へのメッセージ
編入試験対策としてさまざまな参考書や問題集がありますが、しっかり自分で取捨選択することが大事だと思いました。体験談にも書きました通り一時期進路を悩んだりと、壁にぶつかった時に相談できる先生、友達がいてくれて本当にありがたかったです。悔いの残らないよう頑張ってください!