自己紹介
名前:十三
出身高専:A高専
学科順位:1年次 : 32位 2年次 : 1位 3年次 : 1位 4年次 : 1位
受験年:2023
受験大学(受験科目):徳島大学理工学部理工学科社会基盤デザインコース
併願大学:岡山大学(合格)
部活や資格:TOEIC570、英検2級
なぜ編入をしようと思ったか
国家総合職試験の受験資格を得るため
学年ごとの勉強内容
1~3年
成績だけ気にして勉強してました。3年次には大学調べをある程度始めてました。
4年前期
数学と専門科目で受験できるよう志望校を決めて、いい感じに勉強してました。
4年後期
4年春休みまで
前期と同じく、数学と専門科目で受験できるよう志望校を決めて、いい感じに勉強してました。
4年春休み
春休み中に徹底研究(12章まで)と土木職公務員試験(茶色本)をそれぞれ2~3周しました。
5年前期
4月
第1志望校の対策のため、徳大対策に割く時間が減りました。
5月
第1志望校の対策にほぼ全振りしていましたが、一緒に徳大を受験する予定であった友人と過去問の答え合わせをするため、週に1、2回程度過去問を解いていました。
6月
第1志望校、第2志望校の試験が立て続けにあり、第2志望校の5日後が徳大の試験であったため、徳大対策は試験5日前から急ピッチで進めました。過去問から傾向を把握し、徹底研究や土木職公務員試験(茶色本)、教科書で対策しました。
試験当日
試験内容
受験者数は8人でした。
数学
①線形代数 : 10割
(1)行列Aのdet AとAの固有値を求める問題
(2)連立3元1次方程式が解を持つようなaの値を求てる問題
→計算を進めると、0x+0y+0z=-3+a となる行が出てきたので、不能とならないよう、-3+aが0となるようにしました
線形代数はかなり易しい問題でした。計算ミスしてて焦りましたが、恐らく10割だと思います。
②f(x)=log{x+√(x^2+4)}+logaについて、f(3/2)=log2が成り立つ問題 : 5割
(1)aの値を求める問題
→対数関数の性質を利用しました。
(2)f'(x)を求める問題
(3)g(x)を逆関数とするとき、g'(log2)を求める問題
(4)g(x)に関する問題
(1)、(2)は解けましたが、逆関数について全く勉強しておらず、歯が立ちませんでした。(3)、(4)の配点が大きそうで痛いです。。
③sinhxとcoshxの積分 : 6~7割
(1)e^x/xとe^(-x)/xの導関数を求める問題
(2)∫1/√x dx
(3)sinhxとcoshxの広義積分の問題
(1)、(2)で(3)の解答が行いやすいようにしてくださっている親切な問題でしたが、双曲線関数に関しても完全にノータッチであったため、(3)には全く歯が立ちませんでした。(3)の配点が大きそうでヒヤヒヤしました。。
④微分方程式 : 10割
(1)1階線形微分方程式
(2)定数係数2階非同次線形微分方程式
毎年お馴染みの問題です。徳大の微分方程式は解きやすいです。
水理学
①語句について説明する問題 : 9割
(1)密度と単位体積重量
(2)層流と乱流
(3)常流と射流
(4)ベルヌーイの式と運動量の式
2つの違いを明確に説明する問題です。(4)については、少し言葉足らずな気がします。
②貯水池に円管が取り付けられており、円管先端は自由放水している問題 : 5割
(1)管内の平均流速と流量を求める問題
→トリチェリの定理と連続の式を用いて求められます。
(2)動水勾配線とエネルギー線の概形を描く問題
(2)は明らかに復習不足です。無理でした。やらかしました。
③台形断面水路に関する問題(粗度係数や勾配、断面の寸法が与えられている) : 10割
(1)断面の平均流速と流量を求める問題
→マニングの公式と連続の式を用いて求めました。また、問題文の記述から、径深が1.5となるように計算しました。
(2)粗度係数が変化した場合の流量変化
予想外の出題でしたが、計算ミスなければ完璧だと思います。関数電卓ないので、筆算を大量にしなければいけないのが面倒でした。
土質力学
①含水比に関する問題 : 10割
(1)含水比の式を定義し、説明する問題
(2)含水比を変化させるための加水量を求める問題
昨年と全く同じ問題が出ました。
②圧密について : 5~6割
(1)テルツァーギの一次元圧密理論における仮定(条件)について
(2)体積圧縮係数mvを求める問題(層厚hと沈下量Δhが与えられている)
(1)は5つほどある条件のうち、2つしか書けませんでした。。無念
③一軸圧縮試験について : 8~9割
(1)クーロンの破壊規準を説明する問題
(2)一軸圧縮試験結果から、モール円を描き、粘着力cとすべり面の角度を求める問題
破壊規準の式の定義は完璧でした。が、「破壊規準を超えると地盤は破壊に至る」と書いてしまいました。そんな地盤は存在しません。正しくは、「破壊規準に達すると地盤は破壊に至る」でした。ちゃんと見直しするのは大事です。。
面接
なし
後輩に伝えたいこと
- 8名受験し、合格者は自分を含めて2名でした。推薦は5名受験し、3名合格だったようです。
- 山張れば何とかなるで有名な徳大でしたが、今年はそうともいきませんでした。しっかり徹底研究などで幅広く対策してください!
- 選択科目は、水理学と土質力学がオススメです!
- 試験室に時計がないので、時計を必ず持参しましょう!なお、試験10分前になると試験官の方が伝えてくれます。
- 面接がないため、私服で受験している人もいました。
- TOEICは公式認定証の原本を提出しなければいけませんが、返却はされません。他の大学に出願する場合は、公式認定証の再発行を忘れずに!
- 調査書も合否に関わるので、定期試験しっかり頑張りましょう!個人的に、学力試験の結果はあまりよくなかったので、調査書に助けられた部分はあると考えています。
- 何はともあれ、数学、専門科目ともに癖のある出題が少なく、志望理由書の提出や面接もないため、かなり受験しやすいお得な大学であると思います。ぜひ挑戦してみてください!
参考 : 各科目の傾向
数学
過去の傾向的に数学は、大問が4つあり
- 線形代数の基本的な問題(徹底研究の11章は出ない)
- 微分または偏微分(極大・極小や合成関数の微分が多め)
- 積分(過去5年間は重積分4回、広義積分1回であったが、今年は広義積分)
- 微分方程式
のように出題されます。徹底研究の12章までの例題、類題が解けると、全体で7~8割は固いと思うので、しっかり演習してください。また、私は使っていませんでしたが、過去問特訓も併せてするといいらしいです。
水理学
- 基本的な語句を説明できるようにしておく。
- ベルヌーイの式、連続の式、運動量の式の使い方をマスターする。
- 開水路の基本的な問題(マニングの公式、比エネルギー、限界水深など)を解けるようにしておく。
水理学はこれだけできれば何とかなります。
土質力学
- 土の基本的性質に関する問題は毎年出題されており、近年は含水比に関する出題が続いており、それ以前は有効応力に関する出題が多かった。また、語句については説明できるようにしておく。
- 圧密に関する問題もほぼ毎年出題されており、mv、Cc、e、Δpの関係性を活用した出題が多い。特に、最終沈下量Sfの算定の問題が多く、体積ひずみの色々な式変形を覚えておくとよい。
- その他、一軸圧縮試験、三軸圧縮試験、土圧の出題が比較的多め。
土質力学は、昨年と今年の問題を見ると、計算よりも、理論や現象の説明に関する出題が多かった平成31年度以前の傾向に完全に戻っているように感じられます。入手できるのであれば、確認しておいて損はないです。
構造力学、材料学
計算がややこしく、難易度も他の2科目より高いと感じられます。水理学、土質力学を選択するのが無難でしょう。現に、受験者9人のうち、7人(?)が水理と土質を選択していたようです。
オススメの参考書
数学
- 編入数学徹底研究(12章まで)
- 編入数学過去問特訓
- 大学編入試験問題 数学/徹底演習
- →徳大はこちちで対策する方がいいのでは?と言われています。僕も内容見てそう思いました。
水理学
- 土木職公務員試験 専門問題と解答(必修科目編)
- →茶色の本です。これあれば何とかなります。
- 図説わかる水理学
- →徳大の水理学で使用されている教科書であり、この教科書の演習問題からの出題も幾つかあります。正直、茶色本で事足りますし、たまたま研究室にあって見ただけなので、わざわざ買う必要はないとは思います。ただ、水理学に苦手意識ある人にはかなりオススメです。多分、1番分かりやすい教科書です。
土質力学
- 土木職公務員試験 専門問題と解答(必修科目編)
- →茶色の本です。これあれば何とかなります。
- http://geotech.eng.niigata-u.ac.jp/lecture/pastq.html
- →徳大で出題されるであろう内容をほぼ網羅しています。無料なので是非チェックしてください。